「落ちてきなさい!!!!!!!」

空中でストーンバットに乗って飛ぶショナル。
それを撃ち落そうとマリナはマシンガンを空へと連射していた。
だが虚しく空へ吸い込まれていく弾丸達。

「そんなもん俺に当たりはしないし落ちもしない」
「うるさいわね!」

だがたしかに空を飛び回っているストーンバットに命中させるのは至難であった。
だがマリナはショナルに言葉と銃弾を向ける。

「ショナルっていったわね!あんたにいい言葉を送るわ!
 それは私の一番好きなことわざでもあるわ!・・・・・・"数撃ちゃ当たる"!!!!」
「お前・・・・戦場(バトルフィールド)をなめてるのか・・・・・」
「なめてるのはあんたよ!私を誰だと思ってるの?!」
「ギルド《MD》の『Queen B』マリナだろう?」
「おしいわね!私は酒場"Queen B"の店主マリナよ!!!」

空を打ち続けるマリナ。
しかしもちろん弾丸は空中のストーンバットに乗るショナルを捕らえる事はできない。

「酒場のマスター気分で神聖なるバトルフィールドにくるんじゃない!」
「酒場の店主をなめると痛い目あうわよ」
「ふん。酒場の店主になにができるってんだ」
「あら、言うしか能のないあんたに言われたくないわ!」
「俺の補助で戦場になってると言っただろう!俺は補助という形で戦場に参加しているんだ!」
「腰抜けも同じ事も言うわ」
「俺が腰抜けだと?」
「えぇそうよ。そんな危険な戦場から離れた所にいるんだからね。
 それに知ってる?きっとこういう時と奴の事を言うのね。"猿となんたらは高い所が好き"」
「うるせぇ!モンスターのエサになって死ね!」

マリナは言いたい事を言い放って少しスッキリしたが、
たしかに状況は芳しくなかった。
ショナルの言うとおり周りはモンスターに囲まれているのだ。
もちろんマリナがショナル落としに首ったけになってる今もである。

「や、やば」

迫り来るモンスター。
しかしモンスターがマリナに近づくと
突然爆発した。
唸る爆音
いや、爆発したのはモンスターではなく・・・・
地面か。

「地雷?設置して置いてくれるなんてエクスポも案外気がきくことしてくれるわね!」

それを自分が踏んでいたら・・・・・・とかそういうところまでは
今のマリナは気付かなかった。
とりあえずそういう事なら地雷がなくなるまではショナル狩りに集中できると踏んだ。

「あたれあたれ!!!!当たってよ!!!」

マリナがマシンガンを天に向かって撃ちまくる。
もう狙ってとかそういう撃ち方ではなかった。
もう適当。
乱射。
その言葉が一番当てはまる撃ち方であった。
四方八方飛び散る弾丸。
その弾丸ははたして目標を持って飛んでいるのか。

しかしそれがむしろ幸をそうした。

ストーンバットにたまたま一発カスったのだった。

「チッ!ラッキーヒットか!」

カスっただけだが、自由奔放に飛んでいたストーンバットはバランスを崩す。
そして大きく飛行を下へと向けた。
墜落というほどではないが、
一時低空へと滑空する。

「ほら!数撃ちゃ当たるのよ!」

チャンスとばかりにマリナがジャンプする。
そして目の前のデスチャンプスミルを踏み台に、
さらに大きく跳び上がった。
空へと跳びあがるマリナ。
その姿は美しく、
蝶・・・・・・いや、蜂のように舞い、
蜂のように・・・・

「刺す!」

低飛行してきたストーンバットへとギターを振り上げる。
そして思いっきり振り切った。
ギターはストーンバットにジャストミートし、
吹っ飛ばされたストーンバットは背中のショナルを落とし、
そして地面へと墜落した。

「くそぉ!」

地面に着地したショナル。
低空で落とされたためショナル自身に墜落のダメージはなかったようだ。
だが、目の前にはマリナがいた。

「チッ!まて!降参だ!俺は聖職者だ!戦えない!負け!もう負けでいい!」
「あら、うちの聖職者は戦えるわよ?それに何それ
 戦場(バトルフィールド)をなめてるのはむしろあなたね
 一年前の攻城戦に出たんでしょ?泣き言、命乞いをしてる相手はいた?
 今の状況があんたはコントローラーを持ってゲームしかしてなかったと物語ってるわ
 さぁ、身を持って教えてあげるわ!本当の戦場(バトルフィールド)をね!」

マリナは片手のギターを構える。
銃口はショナルを捕らえていた。

「いや!まてって!お手上げだって!ほら!」
「食べるだけ食べたあとにお金がないで許されると思ってるの?」
「は?な、何言って・・・・」
「まぁ特別にマリナ特製特上ミートボールで人生お腹一杯にしてあげるわ」
「まっ・・・・!」

マシンガンは火を吹いた。
そして途切れる事のない連射音を奏でた。

マシンガンの反動でマリナのブロンドの髪がなびく。
放たれる弾丸の数だけ浮き上がるブロンドの髪。
大きく広がり、揺れるその髪は、

まるで女王蜂が羽ではばたいているようだった。








                 






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